TITLE

食材について(随時追記)

PATH

HOME > 自然治癒 >

LAST UPDATE

2019年10月11日

望ましい食材として「自然農・自然栽培の植物(含む菌類)と天然の魚介で、なるたけ精製しないありのまま」を地域や国内の食材から選んでみてください。

はじめに

発酵と酵素

食材の加工方法で発酵と酵素は対で使われる事が多いので混同しがちです。酵素は食材自身も持っている物質です、収穫後に自身の酵素によってタンパク質、脂質、糖質などが分解され軟らかくなる現象を自己融解と言います。発酵は自身以外の微生物などの作用(酵素も関与します)でおもにタンパク質をアミノ酸に分解させることです。ともに、たんぱく質をペプチドやアミノ酸に分解して旨味に、炭水化物を糖に分解して甘味に、消化の妨げになる物質を分解するなどの食材を食べやすく(消化・吸収しやすく)するための加工方法と関わる物質です。

主食

主食は食事の中心となる献立です。エネルギーの供給源として炭水化物の豊富な食材で調理されます。

穀物

穀物は植物の澱粉質を主体とした種子を食用とした食材です。主にはイネ科の作物の種子を言いますが、広くはマメ科の種子やタデ科のソバ(蕎麦の実)、アカザ科のキヌア(種子)なども含めます。食事の献立としてはおもに主食の食材になります。

主食
発芽・酵素玄米
穀物

玄米は炭水化物と他の栄養素も多く食物繊維もあるのでゆっくり消化を行うため持続的なエネルギー補給になります。玄米はアブシジン酸フィチン酸によってカラダによくない影響があると考えられています。アブシジン酸、フィチン酸は植物の種子に含まれているので、玄米に限らず種子を食材にする場合は大量な摂食は避けた方が良いことになります。他の食材より量を摂食する主食にするために、発芽により酵素を活性させてアブシジン酸、フィチン酸を分解させる調理方法として発芽玄米があります。また玄米を食べるにあたり「独特のにおい」や「パサパサ感」などの食べにくさを無くして召し上がりやすくしたのが酵素玄米です。



footnote

アブシジン酸

アブシジン酸は糠(ぬか)に含まれる植物ホルモンで、未成熟の種子の休眠、乾燥を防ぐ気孔の閉鎖などを誘導します。人のカラダではアブシジン酸が活性酸素を多量に生成することでミトコンドリア傷つけるといった説があります。アブシジン酸は種子が発芽すると役目を終えるために自身の酵素(CYP707A)によってファゼイン酸に分解されます。

フィチン酸

フィチン酸は強力なキレート(金属イオンへの結合)作用を持ち人のカラダで毒素と結合して排出されるのでデトックス効果があると共に、ミネラルとも結合して排出されるので栄養を失う可能性があるとも考えられます。これは米にとっては発芽のため糠部分に多くのミネラルを保持する役割があるのに対して、人のカラダではミネラルと結合するとサイズが大きくなり腸で吸収できないため排出される生体反応の違いによります。アブシジン酸と同様の方法で玄米を発芽させると、脱リン酵素とも呼ばれるフィターゼが活性化してフィチン酸の中心核「イノシトール」にくっついている6個のリン酸を全部切り離して分解(アンキレート)します。この仕組みは発芽の際にリン酸を利用するためです。全て分解されるわけではないようなのでフィチン酸の残留を懸念する意見もありますが、先に記載したようにフィチン酸にはデトックス効果もあり、玄米自体にミネラルが多いのでカラダの中でバランスが保たれる食材だと思います。

発芽玄米

玄米を発芽させる適温は、「積算温度」で約100度(おおよそ30度の状態を3.3時間)でだいたい発芽します。酵素は水温が40度で活動停止して60度で分解するので35度前後の温度で6時間程度が目安です。実際にお米を見ると胚芽の部分が膨らむのでわかります。芽の出る部分の突起が今にも芽生えそうになり栄養素が凝縮された最良の発芽状態になったら炊き始めます。一旦発芽が始まると常温ではどんどん芽が出てしまいますので、すぐに炊かない場合は、水を切り、タッパなどに入れて冷蔵庫で保管してください。1週間程度は保存可能です。これ以上発芽が進むとせっかくの栄養素が芽の部分に吸い取られてしまい臭みも出てきます。 お釜や通常の炊飯器を使用する場合にお湯を適温で維持するのが難しいので、お米を簡単に洗浄後、常温なら36時間程度浸水させます。気候(夏場:36-40時間、冬場:44-48時間が目安)によっても変わるので最初は自身の目で確認することをお勧めします。発芽の際には匂いを発するので気になる方は水を入れ替えてください。発芽機能のついた炊飯器の場合は上記目安の35度前後の温度で6時間程度で炊き始められるものもありますので、時間と手間を節約したい人にお勧めです。

酵素玄米

玄米を小豆と塩と一緒に炊いて3日程度保温してからいただきます。3日間保温することで玄米から水分が抜けて均一になりモチモチした食感になります。割合はお赤飯の小豆・塩少な目(だいたい 玄米:小豆:塩 | 1:0.08:0.005)を好みで合わせます。そのまま発芽玄米の行程で洗浄・浸水・炊き上げて、15分程度蒸らしたら天地返しをします。64~70度(腐敗菌の殺菌のためにも高温にします)で3日ほど保温し、1日に1回天地返しをします。3日置いてから食べ始めて10日間ほどを目安に食べ切ります。保温して日を追うごとに徐々に玄米の色が褐色に変わっていき色が濃くなるのはメイラード反応と呼びます。玄米と小豆の糖とアミノ酸を加熱したときに見られる褐色物質メラノイジンを生みだす反応で、メラノイジンには抗酸化作用、動脈硬化予防、高脂血症予防、整腸作用があります。他にも玄米の糠に含まれている酵素が働いて、アミノ酸の一種である GABA(ガンマ-アミノブチリル酸)が増えます。