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自然治癒

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2019年5月20日

自然治癒は人間が生まれながらに持っているケガや病気を治す力です。自然環境の刺激が「自身の細胞と共生生物」の生命力を活性させてホメオスタシスを調整します。自然治癒は普段の生活の中でご自身で行える健康法です。

index

  • 自分で治すということ
  • ホメオスタシス
  • 自然治癒の仕組み
  • 共生生物
  • 自然治癒の4つの生活習慣

自分で治すということ

救急治療が必要な時に現代の高度な医療技術は私たちを助けてくれることでしょう。ただ多くのケガや病は、自然治癒によって自分自身で癒すことが出来ます。また症状を抑えるだけではなく、原因から治す事を考えるなら、それが出来るのは「自分自身=自然治癒」です。成長期を境に年齢と共に衰えがちな生命活動を活性させるために、自然治癒の仕組みを理解して生活の中に取り入れると良いでしょう。

ホメオスタシス

人間のカラダは37兆2千億個の細胞によって皮膚や脳、臓器などの組織・器官で構成されています。細胞は一つ一つが老化、死滅、再生を繰り返す生命活動をしながら単体や組織、器官として働いています。この働きを調節しているのが、自律神経系内分泌系免疫系の連携によるメカニズムで、恒常性(維持機能・機構)やホメオスタシスと呼ばれています。通常は細胞の不調や外部からの侵入者もホメオスタシスの仕組みで修正されたり排除されます。
ただ不調が長く続くとホメオスタシスが乱れて、カラダ全体の細胞、組織・器官が一定の働きが出来なくなり、生命力が弱まり健康を損ないます。このホメオスタシスの乱れを調整するのが自然治癒です。

自然治癒の仕組み

自然治癒は自身の生命だけでなく、種の命を未来へつなぐための重要な仕組みです。45億年前の地球誕生から自然環境は変動しており、それは恵み豊かでもあり過酷でもありました。生物の種が自然環境の中で誕生し、多くが適応できずに絶滅してきた中で、人間も含め現存する種が自然環境の変化に適応して生き残ってこれたのは、自然環境の変化を刺激として受けて、反応することで生命活動を調整する仕組みを持っているからです。これが自然治癒の仕組みです。そのため自然環境の刺激から遠ざかると、カラダの調整機能が鈍化し、ホメオスタシスが乱れた時に是正できなくなります。自然治癒は本来の自然環境に近い状態に身を置き、その刺激によってカラダの調整機能を呼びさます事です。

共生生物

生命は自身の細胞だけで成り立っているわけではありません。
二酸化炭素に覆われていた地球の大気が酸素に変わったときに、細胞の中にミトコンドリアが取り込まれました。ミトコンドリアの酸素を使った効率的なエネルギー代謝がなければ生命は維持できません。ミトコンドリの健康状態が宿主の人間の健康にも影響します。
出産時の産道、出産後の自然環境によって取り込まれる細菌はカラダの多くの組織・器官で、人間のために働いてくれます。生まれた地域に根付いた細菌が人間と自然環境をつないでくれます。
この共生生物との関係は自然環境全体の生命のバランスにも関わっています。人間も地球の共生生物です。この共生関係の輪を人間が断ち切れば、自然環境は崩れおのずと人間にも影響が出るのではないでしょうか。

自然治癒の4つの生活習慣

普段の生活で自然治癒を実践するには、「浴、食、休、動」の4つの生活習慣の中に取り入れる事を意識してみると良いでしょう。最初は興味を持たれたものから試してみて、少しづつ御自身のライフスタイルをデザインしていくことを楽しんでみてください。

は温泉地療養の考えに基づく「自然三浴」の実践です。太陽の光を浴びる「日光浴」、水・お湯につかる「水浴」、自然環境が発する空気に触れる「大気浴」です。

は嗜好(しこう)とは区別した生活習慣としての食の実践です。消化吸収までを考えた「玄米菜食」、カラダに負担をかけない食習慣を身につける「少食です。

はココロとカラダを休める休息の実践です。ココロを安定させる「マインドフルネス」、カラダを整える「睡眠」です。

はココロとカラダを動かすエクササイズの実践です。

footnote

症状

症状は病によって二次的に起こる細胞、組織・器官への影響です。影響は直接的なものと、間接的なものに分けられます。直接的な影響は細胞分裂による複製ミスやウイルス・細菌が細胞を傷つけることなどが蓄積されて症状として表面化したものです。
間接的な影響は免疫機能によるもので、例えば風邪の際の発熱です。発熱はウイルス・細菌が直接起こしているのではなく、ウイルス・細菌を除去しようと細胞・組織が活動して体温を上昇させています。発熱すると体力を消耗するため解熱剤を飲んで発熱を抑える習慣がありますが、自然治癒では発熱によって病原菌を除去できるよう免疫系を活性させる事と、体力を温存できるように休息を取るといった、症状の緩和ではなく病の改善が目的になります。

細胞

人の生命の誕生は最初の細胞である受精卵から始まり、細胞分裂によって増殖して成長期を過ぎる頃には細胞は37兆2千億個にまでなります。この一つ一つの細胞が生物です。分裂によって新たに生まれ、損傷を受けたり、老化するとアポトーシスによって死滅する生命活動をしています。アポトーシスとは、損傷・老化した細胞が機能し続けると異常な細胞を増やすことになるため、組織から取り除くためのメカニズムです。細胞分裂によって新しい細胞が生まれ、損傷・老化した細胞が死滅する細胞の生命のサイクルが私達自身の生命活動を支えています。
※ 損傷・老化した細胞
目に見える老化としては肌にシミなどが残ることなどがあります、本来は細胞の新陳代謝によって垢となって排出される古い皮膚組織が真皮に留まってしまうのは、成長期を過ぎるなどで細胞の生命活動が鈍化していることも要因の一つです。逆に目に見えないカラダの中で器官を構成している細胞の生命活動が鈍化してくると、症状となって現れるまで自覚されないため病になる原因となります。

組織・器官

細胞は単体で活動するものと、細胞群が組み合わさって組織として活動するものがあります。さらに組織が組み合わさってカラダの機能をつかさどる器官(臓器)を形成します。
※ 細胞・組織・器官
・単体:神経細胞、赤血球、白血球 etc.
・組織:神経組織、皮膚、筋組織 etc.
・器官:自律神経、血管、筋肉、心臓、消化器系器官、眼球 etc.

自律神経系

人のカラダは意識的に働かすことのできる部分と、無意識で働いている部分に分れます。前者を顕在意識、後者を潜在意識と呼びます。顕在意識は手足などのように意図的に動かせる器官を操ります。潜在意識は自律神経系によって内分泌系や免疫系に情報を伝えて組織・器官を操ったりします。また顕在意識、潜在意識下の両方にあてはまる、呼吸や瞬き(まばたき)といった働きもあります。
自律神経は交感神経と副交感神経の2つの神経系からなり、主に運動など激しい活動を制御するのが交感神経で、休息など心身を鎮静状態に導く活動を制御するのが副交感神経です。

内分泌系

内分泌系はホルモンを分泌する器官です。分泌されるホルモンを受けてカラダの組織や器官は活性化したり鎮静化したりと相互調整します。ホルモンは組織や器官の相互協調によって分泌されたり、脳内の指令を自律神経によって伝達されて分泌します。
内分泌系のホルモンと同じ物質でも脳内で分泌されると神経伝達物質と呼びます
※ ホルモンと神経伝達物質
アドレナリンは過度なストレスに晒されたり興奮状態で分泌されます。脳内では他の神経細胞に興奮状態を伝達したり、瞳孔を広げる作用があります。内分泌系では副腎髄質にて分泌されて血管の収縮や消化機能の低下といったように、カラダを運動体制に移行します。アドレナリンは血管内に入りカラダを巡りますが、血液脳関門を通過しないので神経伝達物質と内分泌はそれぞれが限定的に作用します。

免疫系

免疫系はカラダを守るために外部からの病原体や内部で発生したがん細胞などの異常な細胞を認識して除去するメカニズムです。異常は抗体と呼ばれる細胞が認識して、白血球やマクロファージといった食細胞が認識・貪食して体内から除去します。免疫系の情報伝達手段は主にサイトカインと呼ばれる物質により行われ、免疫活動を活性化させたり沈静化させたりする、アクセルとブレーキの働きをします
※ サイトカインの機能としてのアクセルとブレーキ
サイトカインのアクセルとブレーキとしての働きは、例えばアクセルとしては細胞の増殖を活性させる細胞増殖因子があり、ブレーキとしては老化した細胞をアポトーシス(細胞死)させる細胞傷害因子があります。細胞傷害因子のサイトカインではTNF-αやTNF-βが老化した細胞にアポトーシスを誘発することでがん細胞の増殖を防いでいます。サイトカインは細胞の増殖・抑制を行うので役割で考えると免疫系だけに限定されておらず、エリスロポエチンは腎臓から分泌されて骨髄で赤血球の産生を促進しており、サイトカインともホルモンとも考えられます。

ホメオスタシス

自律神経系、内分泌系、免疫系の機能が個々に過剰になったり、鈍化するとカラダの機能は崩れます。大事なのがカラダの細胞・組織・器官の連携です。この連携が滞らないように調整して、体内環境を一定に保つ能力がホメオスタシスです。[ホメオスタシス:Homeostasis]は[同じ:homeo]と[安定:stasis]の意味で米国ハーバード大学医学部のウォルター・B・キャノンにより名づけられ、日本では恒常性(維持機能・機構)として知られています。
崩れたホメオスタシスを調整するために自然治癒では、過剰な活動を沈静化するように少食や休息を行い、鈍化した活動を活性化するように自然三浴や運動などで刺激を与えます。

地球の誕生

[ 地球の誕生 ]
138億年前のビッグバンで宇宙が誕生し、45億年前に地球が誕生しました。誕生時の大気は主にヘリウムと水素で高温高圧でしたが、太陽風(高温で電離した粒子)によって数千万年の間にほとんどが吹き飛ばされました。
[ 生命の誕生 ]
40億年前に大気が薄くなると地表の温度が下がり地殻ができ火山が噴火を繰り返すと二酸化炭素とアンモニアが放出されて大気を形成し、38億年前に原始生命が誕生しました。
[ ミトコンドリアとの共生 ]
32億年前に光合成によって二酸化炭素を吸収して酸素を排出する生物の出現で、地球上に酸素が供給されると、25億年前に酸素でエネルギー代謝(生産)を行うミトコンドリアの先祖が誕生し、酸素によるエネルギー代謝の効率性を得るためにミトコンドリアに相当する生物と共生した真核生物が誕生したのが21億年前にです。
[ 人類の誕生へ ]
地球環境はここから数回の氷河期を向かえ大陸が形成される中で、初期の二酸化炭素を吸収する生物は死滅し、酸素呼吸する生物が繁栄し、オゾン層が成層圏にできることで紫外線量が減り生物が陸上に上がり、食生活の変化で三色型色覚の獲得などの器官の変化が起きました。人類の祖先です。生物の生命の仕組みは、地球環境の変化を知ることでより理解できる事と思います。

反応

外部からの刺激や内部の異常に対する反応が生命のメカニズムの基本です。この刺激や反応が慢性化すると細胞、組織・器官が疲弊してしまい、過剰に反応したり、反応が止まったりしてホメオスタシスの乱れを招きます。

鈍化

生物の重要な命題は飢餓です、近年の「飽食の時代」は生物の長い歴史のほんの僅かな時間にすぎません。生物のカラダは飢餓を生き抜くために効率良くエネルギーが利用されるように出来ています。使わない組織・器官はエネルギーが供給されなくなり機能が鈍化し、鈍化した機能は退化していきます。いつまでも自分の脚で歩くためには、常に歩かないとなりません。温度調節のされた部屋で過ごしていると、気温の変化に対して自らコントロールする力を失い、季節の変わり目などの気候の変化によって体調を崩してしまいます。
※ 季節の変わり目
日本では古来より季節の変わり目に湯治をする(療養目的で長期間、温泉地に滞留する)る習慣があります。これは気候の変化で体調を崩さないように、温泉成分の刺激で鈍化した機能を呼び覚ます目的があります。

ミトコンドリア

人の細胞の中にはミトコンドリアが平均300-400個/細胞※1いると言われています。このミトコンドリアも生物です。25億年前にミトコンドリアの祖先である酸素をエネルギー代謝する生物が誕生し、21億年前にミトコンドリアを自分の細胞に取り込んだ生物の出現で共生関係が始まりました。細胞の中でミトコンドリアが酸素を使った効率の良いエネルギー(ATP)の生産を行うことで、多くの生物が地球上で活動できるようになりました。
ミトコンドリアが生成したエネルギーの7割が体温維持に使われ、体温が1℃下がると免疫力が30%下がると言われています。ミトコンドリアも36.5〜37℃の温度※2を好みます。心臓や免疫組織の集中している小腸は温度が高く、ミトコンドリアも活動的であるため癌になりにくい臓器です。
ミトコンドリアを効果的に増やすには、ミトコンドリアが多い細胞組織を増やす※3ことです。増殖しやすい細胞組織は筋肉です。筋肉でも持久力を求められる筋肉の遅筋は酸素の使用量が多いのでミトコンドリアが豊富です※4
※1 ミトコンドリアが平均300-400個/細胞
細胞によってミトコンドリアの数には差があります、活発な活動をする器官である脳や筋肉、肝臓では数千個になります。
※2 温度
体温計で測る「皮膚温」よりカラダの中の「深部体温」の方が温度は高くなります。
※3 ミトコンドリアが多い細胞組織を増やす
NHKで紹介された「ちょいキツ運動」がミトコンドリアを増やすのに効果的です。
※4 筋肉
持久力向けの遅筋と速攻力向けの速筋は筋肉繊維のタイプの違いです。
遅筋はゆっくり伸縮する筋肉で、一定の力を長時間発揮する持久力があります。見た目が赤いので赤筋とも言われますが、これはミオグロビンと言う酸素を蓄えるタンパク質の色によるもので、遅筋には酸素によるエネルギー代謝を行うミトコンドリアが多く存在するために、ミオグロビンも多く存在しています。
速筋はすばやく伸縮する事ができる筋肉で、一瞬の力を発揮する力があります。見た目が白いので白筋とも言われます。

細菌

細菌は母体内にいるときは共生していません。産道を通るときに母親の細菌を貰い、幼少期にも自然環境から取り込まれて常在菌として働いてくれます。皮膚にいる常在菌は外部の菌からカラダを守ってくれます※1、腸内の常在菌は食物の吸収を助けてくれます※2
※1 皮膚の常在菌
洗顔や入浴でカラダを洗うことで常在菌が少なくなると、他の細菌に感染したり、乾燥して皮膚細胞を痛める事になります。また乾燥肌になって保湿クリームを塗る事で、かえって皮膚細胞に負荷をかける場合があるので、自然治癒では常在菌の過ごしやすい環境にする事で皮膚をケアします。
※2 腸内の常在菌
自然の食物にはその食物を餌にしている菌が付着しています。古来から伝統的に生食をする事で食物の菌は腸内に共生し、食物の消化・吸収を助けます。食に関する地産地消として地域に密接した食物には適した腸内細菌が共生しているので、カラダに負担なく消化・吸収できることが考えられます。

共生関係

共生関係は生物同士がお互いに必要な成分(栄養やエネルギー)の受け渡しといった端的なことだけではありません。例えば植物は生育に必要な炭素を得る代わりに有機化合物を共生細菌に与えますが、自由に移動できない植物にとっては情報伝達を菌糸細菌によって行っていることが分かってきました。菌糸細菌はその生命活動の中で土を豊かにして土壌を作ります。土壌は植物の生育以上に地球の環境維持にも繋がっています。共生関係は地球の自然環境を生きるための必要な仕組みです。
※ 地球の環境維持
近年地球の環境破壊には砂漠化があります。これは建物施設や道路によって開発したり、農薬や肥料によって土壌の改良を行ったことで、植物と菌の共生関係を壊したことが考えられています。

日光浴

自然環境が地球の自転による1日を周期として変化するように、人のカラダも1日を周期として活動をしています。この周期のリズムは体内時計(生物時計・整理時計)が作り出しており、太陽の光を浴びることで地球の周期に同期します。
太陽の光を浴びる日光浴をすることが「自然治癒の1日」の始まりに最適です。
自然治癒としての日光浴

水浴

生物の進化の過程で陸に上がった生物にとって、海の中の生活の方がすごしやすい環境だったのではないでしょうか。水・湯を浴びることはカラダを清めるだけでなく、陸上の環境からカラダを解放して自然治癒をうながします。特に温泉成分を含んだお湯には自然治癒を活性する化学薬理作用があります。ご自宅でも適温のお湯に浸かることは温熱作用や物理作用があります。
温泉・お風呂で湯船に浸かることは自然治癒としての水浴が行えます。
自然治癒としての水浴

大気浴

地球の大気は地殻から放出されるガス(気体)や自然環境が産出している酸素などで構成されています。特に地殻から放出されるガスには太陽光と同じように、カラダに刺激を与えることで自然治癒を活性する成分が含まれています。
呼吸による酸素吸入同様に、自然の大気を吸入することで自然治癒としての大気浴が行えます。
自然治癒としての大気浴

玄米菜食

日々の生活の中での食事はカラダに適した食材で献立を考えましょう。地域の自然の食材でホールフードとして食べられることが大事です。また栄養や成分を重要視し過ぎる事はお勧めできません。炭水化物(糖質と食物繊維)・たんぱく質・脂肪・ビタミン・無機質(塩分など)といった成分はカラダにとって必要ですが、すべてはカラダで消化吸収してからの話です。またその多くを外部摂取に頼らずカラダでも生成していることが知られています。栄養や成分だけで考えるのではなく、どんな食材を食べるかが大切です。
自然治癒としての玄米菜食

少食

食事は食物を口に入れた時に完了するのではなく、消化器官で消化・吸収してカラダの細胞で利用される状態になって初めて完了します。1食の消化・吸収は述べ11時間〜16時間程度です、1日の食習慣はカラダに適した食事回数にすることが大切です。
自然治癒としての少食

マインドフルネス

マインドフルネスは仏教における瞑想の心理的な作用を基に、西洋で現代的に構成された慢性疾患の治療法であり、健康な人も含めた日常生活で実践できる自然治癒です。
マインドフルネスは「ただ今現在に意識を向ける」ことを実践して、「過去」からの悩みや「未来」への不安などを払拭することで、細胞の過剰な活動を鎮静化させてココロに休息をもたらします。

フィジカルトレーニング

準備中

認知療法

準備中